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AURA版画工房 日誌部 「むげたほげ」

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2010年 06月 18日

暗門の滝

いろいろ用事で忙しくなり出発は午後になってしまった。

帰省中の妹のリクエストで世界遺産の白神山地の周辺部へ。
妹は白神山地の奥までも自由に入れると思っていたようだ。

暗門の滝とマザーツリーを目的に西目屋をめざす。私もこういうことがないと足を向けない地域だった。ドライブしてみても津軽の別の顔を垣間みるような新鮮さを感じる風景に出逢えた。

アクアグリーンビレッジANMON」の駐車場に車を停め、滝までの距離を聞くと「第三の滝までの往復で二時間くらいですね」と軽く言われる。しかもそれは3つあるうちの一番下流の滝。やはり甘くないね。ついつい安易な観光に慣れている自分にはこの世界自然遺産は手強い。遊歩道に入ったのが16時近くから。滝から戻る人とばかりすれ違う。
滝に向うのは我々だけ。行って帰るのは我々が殿(しんがり)のようだ。
登山者の挨拶はすれ違う度に「こんにちわ」と、どちらからともなく声を掛け合う。自然の中ではこの慣習も自然で気持ちがいいもの。
暗門の滝_c0156162_23543136.jpg

一番下流になる「第三の滝」に到着。

暗門の滝_c0156162_23562452.jpg

真中の「第二の滝」に到着してもう17時。思った程時間は順調なものの先はまだ長そうだ。ここで勇気を持って引き返すことにした。「第一の滝」は次回の目的にとっておこう。自分の体力と帰りに要する時間も計算に入れ動かないと、慣れない山歩きの中で「遭難」という二文字はすぐ身近にある。

暗門の滝_c0156162_091419.jpg

途中にこうした建築工事現場に組まれた足場のようなところがたくさんあってそこを通る。
便利で迫力はあるけれど、自然の中というよりも人工的な中を歩く感覚が強くて気分がイマイチだ。
白神の自然に鉄パイプを嵌め込んでいる様相はなんとイケテナイ姿だろう。とはいえ「観光」という名目で人は入りこんでくる。こうした仕掛けがないと立ち入れないのであるから。
全く手つかずの自然の中へなんの準備もなしに誰もが入れるわけもない。
人にも自然にも無防備な環境状態。

暗門の滝_c0156162_0113928.jpg

もうそろそろ出口も近い。遊歩道を振り返ると山の端に太陽が落ちかけて、逆光で路傍の植物に陰翳が深く現れている。



ANMONへ戻り県道28号の砂利道を岩崎村方向へ走る。
しばらく走って道の広くなるところに道標。車を停めてそこから1500m程の記載に見入る。陽の沈むスピードに間に合うのか、、、どんな道かも分からないが徒歩で入りこむことに。陰る太陽。初めて迷い込む森林の中でどこにあるのか知らない巨木を探すのはあてどころなくて疲れるばかり。マザーツリーの場所も姿も知らないで初対面を求めるのには時間が足りなかった。まだまだなのか、もうすぐそこなのか。灯も持たずに入りこんだ山道。帰り道のことを考えると引き返す勇気だな。暗門の第一の滝もマザーツリーも次回へのモチベーションとしてたのしみにしたい。



足腰へとへと。遊歩道といえども運動不足の自分には十分に重労働。

by aura-21 | 2010-06-18 23:38 | 観光


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