2016年 12月 16日

「1+9人展」 MORIOKA第一画廊

私が初めて銅版画に触れたのは岩手大学 教育学部内の通称「特美」と呼ばれた中にあった「版画研究室」でした。
研究室の担当教授が前川 直先生でした。普通の美大の版画室には版画専門の作家が教授や講師陣としておりますが、この版画研究室では前川先生も版画を専門にしている作家ではなく、細密ペン画で多くの装釘を手掛けている作家でした。
私は銅版画の技法を特別集中講義で招いた作家や先輩(主に 田村晴樹さん)から教えてもらいました。先輩のやっていることと当時の技法書(駒井哲郎の「銅版画のマチエール」)をみて、その技法を何となく知った気分でいました。
前川先生は学生を引連れて夜の飲屋街を歩くときにも、その会話は版画に限らない「表現」について「絵描き」についての話題が多かったと記憶しています。深夜まで学生と飲み歩き、その後に自室に戻って細密な仕事を黙々としている姿勢(出来上がった仕事を後から観たり、書籍の装釘で出版されて知ったり)に、当時の学生は多くのことを感じ教わったのだと思います。
改めて想うと、今の自分と同じ年齢で亡くなった前川 直先生でした。

2017年 1月、前川先生とその当時の研究室に学んだ9人のグループ展を開催することとなりました。
最初に版画家の戸村先輩からお電話を戴き、最終的にメンバーをみると知っている顔の先輩と後輩のみなさんで安心しました。
この案内状の参加作家の並び順は版画室での学年です。
私は大学に5年居て中退です。除籍でもいい…と自暴自棄にもなっていた私に、前川先生は「中退」を静かに薦めてくれました。どう違うのか…当時も(実は今も)解りませんが、今回こうしてお世話になり、何かこの時の関係が途切れないでいたことを嬉しく感じています。

どうぞご来場くださいますよう。

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1+9 人展
前川直氏作品(画廊コレクション)と、氏の研究室に学んだ卒業生の作品を展示します。
前川氏の表現に対する想いがそれぞれの作家にどのように引き継がれたのか、ご覧い
ただけたらと思います。
是非お出かけ下さいますよう、ご案内申し上げます。

2017年 1月11日(水)〜 2月 4日(土)
10:00 - 18:00  日曜休廊

MORIOKA第一画廊・舷
〒020-0023 盛岡市内丸 2-10 テレビ岩手 1F
Phone & Fax 019-622-7935

オープニング パーティー
初日 11日 18:00 〜

前川 直 Maekawa-Tadashi (1929〜1988)
長崎県佐世保市に生まれる。吉行淳之介、安部公房らの著書の装釘を多数手がける。
1969年より岩手大学助教授(絵画、デザイン担当)、71年より教授(絵画、版画担当)
として学生を指導。
1976年、MORIOKA第一画廊にて「吉行淳之介《薔薇販売人》特装限定本による」個展
を開催。他展覧会多数。





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by aura-21 | 2016-12-16 12:47 | 個展/グループ展 履歴


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