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AURA版画工房 日誌部 「むげたほげ」

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2006年 02月 28日

弘前「跡から跡へ 2」

弘前へ。田中屋画廊 「跡から跡へ」Vol.2 寒川井光哉展。版画作品。
ここ数年この時期に弘前大学の版画による卒業制作や個展を見る機会がある。卒業を前に自身の制作四年間を振り返る方々がいることをとても頼もしくそして「大変だろうな〜」と(場合によっては)因果な世界にぬかるんでゆく潔さを感じている。何やら苦界に身を沈めるような言い回しでなんだが…。
卒業記念という程度に気軽に出来るものとは思わない「個展」はやはりこれから先を暗示したり案じたりという希望と絶望の混ざりあったジャンプする力(というか決断)が付いてまわる。気軽な青春の思い出に終わらないでほしい…などと密かに願ったりする。

寒川井さんは昨年末に単身 国際芸術センター青森に泊まり込んで版画制作をしていた。卒業制作を学外で作るためだったのか。聞くと「その時から版画制作の楽しさに気付いてもっと作りたくなりました」と苦笑する。いや、卒業間際でもそれに自分から気づけた事ってぜんぜん遅くないと思うよ。
版画作品は版の刷り味の違いを数枚のエディションで見せている。描かれたテーマには植物的な要素が葉脈や葉の外形のように現れ見える。単に額装して綺麗にみせて終わるのではなく、シートのまま「物質」として見せる展示手法もとっている。刷った版画を切り取りコラージュしてみせたり大きな葉のような形を3連に繋げて吊って見せたりもしている。版画の額から半歩飛び出してみせる姿勢がその先にどう展開されるのか。春から上京して別な学校へ進むそうだが、版画も続けてまた別な視点を拡げ見せてほしいと思った。




帰宅して アラーキーの「青森ノ顔」モデル募集(今日〆きり)にメールで応募。どうなるのか?

2月が終わる。速い。

by aura-21 | 2006-02-28 13:40 | 版画


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