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AURA版画工房 日誌部 「むげたほげ」

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2007年 02月 18日

詩と美術と講座 アナグラ

昼に起きだし牛乳が朝食。

14時から青森県近代文学館で開催の企画展「詩と美術と」に関連した近代文学館日曜講座。今日の演題は「詩人 村次郎とその周辺」 講師は佐々木高雄氏(npo法人アートコアあおもり理事長)。元 東奥日報 社長。 同社 学芸部記者以前から美術家、文学者との親交を持つ氏は高校生時代に八戸の村 次郎氏と交流をもちその身近な証人でしか知り得ない様々なエピソードを語る。

私も今月初めに「詩と美術と」展を見に行って惹かれた詩人でもあった。
村 次郎の言葉は佐々木氏の話術力もあるがその人物像が詩人の哀愁を漂わせて立ち上がってくる。(もちろん勝手な私の解釈であるのだが)
2冊の詩集「忘魚の歌」「風の歌」は部数の少ないガリ版刷りとか。後日 佐々木氏も発起人となって再版した本もあったが講演後にぱらぱらと拝見しただけ、手に取ってじっくりと読んでみたい。文学はこの時代にネットで幾らでも伝播できる媒体だが、その文学のすべてがWeb上に配されているわけではない。(著作権や作家の意志は尊重されなければならない)そうするべきものとそうしないで紙の上の活字として見るべきものとの違いもわきまえないといけないだろう。
1時間という予定時間ではその序章に過ぎないほどにエピソードは多そうだ。また話に登場する個人名は青森(あるいは全国区)で著名な文学者や当時の文化人。私には知らない名前ばかりで話についてゆけないもどかしさと?マークに文脈が途切れる。モノ知らぬ聴講者のひとりとなって佇む私。

周囲の文学者から一目置かれていた村 次郎だが多くの文学・美術を志す当時の同輩や後輩の活躍の応援に大きく貢献した人物のように氏の話を聴く。もちろん自身の詩作も思索もしっかり地に足をつけたからのことながら。「創作物は人」なんだ…と強く感じて帰る。



その足で弘前へ。

田中屋画廊で開催中の「アナグラ」展、陶芸の鶴見弥生さんと絵画の乗田菜々美さんの2人展(3〜4回目だろうか?)
信楽土と青白磁釉には彼女のトレードマークな頬の膨らんだ顔がついていたり人体像だったり。顔を裏返すと器であり首をはずすと器だったりと面白い。キャラが明確なだけに展開に時間がかかるのかもしれない。サイズも大学を卒業して使える窯のサイズが小さくなったせいなのか小振り。また見せて欲しいし、今度は1個欲しいと思う。

絵画の乗田さんは先月の「あかりのありか」展でご一緒させてもらった。あかり展では一番若い参加者。
今回の絵画は手作り木わくとベニヤですこし歪みがあるものの、描いている内容には前回・前々回よりも絵画的に熟れてきた(弘大の岩井先生の言)と私も感じる。モチーフを瓶から家の形(五角形)とし不定形に平面的に描いている。色味たマチエールも青と下地に張込んだ綿布やノートの効果が主張しすぎないで現れていると感じた。本人もこなれたこととそれを注意しないといけない事を判っていると話す。彼女の作品もまた見たい。

二人とも昨春に大学を卒業したばかり。まだまだ色んな事ができるし今やっている仕事も魅力的で続けて欲しいです。



昼過ぎから出歩いていたら頼まれていた夕食の食材を買うのがすっかり遅れた。

by aura-21 | 2007-02-18 14:04 | ART


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