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AURA版画工房 日誌部 「むげたほげ」

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2005年 07月 16日

萬鉄五郎記念美術館

朝10時前に青森を出る。
岩手県東和町の「萬鉄五郎記念美術館」へ「村上善男展」を見に行く。

途中、二戸の「プラム工芸」へ寄る。県立二戸病院前にすぐ発見。
仕事でよく使うので特性カッターナイフを購入したかった。木製のグリップが手になじむ。その近くで早めの昼食にしようかと工芸店の人に伺う「幸道という店のキノコラーメンが私は好きですけど」。しかしかみさんはまだ空腹でもないようだ。教えてもらいながらも気になったラーメン店だが盛岡までもうすこし我慢する。

8月に三戸町立現代版画研究所で銅版画講座がある。かみさんはその期間、車を使うため私を送り届け乗って帰る必要がある。道順の確認もあるので家から研究所まで運転してみる。一通りの道順で研究所前まで走り着く。研究所は13時から開館。まだ開いていない。スタッフの栗田くんにも今日この方面まで来ている事を話さないで寄った。いつも唐突な行動をとる私。
ここから交代して私がハンドルを握る。さ〜すこしスピードアップだよ。


盛岡「直利庵」で野菜そば、もりそば、親子丼をひとつづつ取って食べる。うまい。

東和町は盛岡から1時間くらいの距離と侮っていた。最短コースもあるのだろうが不案内(以前に3回ほど来た事があるのだが忘れている)、遠野を目指し途中から43号線に入り東和町へ。萬記念館に着くと蝉の声。もう16時を過ぎていただろうか。

村上善男展
回顧展として、仕事は1950年代から現在までの流れ、二科会と岡本太郎(九室、太郎部屋の再現)、日本再発見-岡本太郎と岩手の取材同行と岡本撮影の写真、東北のアバンギャルド考という展示構成。この館の壁面から溢れるほどの展示内容である。
村上さんの作品の流れからゆくと東北・津軽に拠点を移してからの仕事(古文書を張り込んだ作品)があの赤の象徴的色に代表され冴えわたったひとつの到達点として見える。私には認識と評価を新たにさせられた。緊張感と論理的な配置との美しさ。

今回の展示では村上さんの若い時からの作品以外にも親交のあった岡本太郎の油彩も展示されていた。竹橋の東京近美の「痛ましい腕」以外に初めて目の当たりにした岡本の油彩作品。

別館にも村上さんの近作が展示されている。土蔵の建物のひっそりとした落ち着きと歴史感が時間と作品の背後の厚みと密接に関係して見えてくる。新しいのに昔からあり、昔からあったのに古びない美の配置構成という理路整然さ。そこには敢然として「村上善男」がいる。

まだ陽は高いのに17時を過ぎている頃。真横から射す黄色い太陽に逆光の横顔を疲れさせながら盛岡へと車を飛ばす。毎回寄る喫茶クラムボンは満席。時間をつぶしに市内の駐車場へ車を置き歩く。

クリスタル画廊で「溝口昭彦展」を見る。明日まで。初めて見る溝口さんの作品。アッサンブラージュ的に小物をひとつの画面にたくさん参集させる手法。小さな彫りだした木片を繋げ、画面を繋げ、幾層に画像を積み上げ、重ねる仕事。

「食道園」で焼き肉と冷麺とビビンバ。カルビは生卵をつけてスキヤキのように食べさせる。かみさん曰く、冷麺は盛楼閣の方が好きだそうだ。「青森の明月館も市内では美味しい冷麺を出すが、盛岡は激戦区のせいかレベルが高い」と彼女は語る。私も同感。今夜中に帰る予定なのでビールも飲めず焼き肉も少し食しただけにする。また泊まりがけで来なければ。
再度クラムボンへ。米山くんがひとりで豆のピッキング中。珈琲をいただく。後からオーナーの正明さんも来る。
偶然に今回クラムボンに展示しているのはYさん。クラムボンの壁面は常時個展などの展示に利用されている。私も作年5月に個展をさせてもらった。小さな作品展には使いやすい場所である。青森にもそうした気軽な場所があればいいのに。

村上善男さんは現在盛岡在住。他に百瀬 寿さんや戸村茂樹さん藤井 勉さんなど東京や国外でも作品が評価されながらこの街に住む作家は多い。また大学のある関係から若い作家や作家の玉子も多くその裾野の広さや高さは、市内に多くある画廊の数にも比例してART的に豊かさを作っている。歴史もある。
自分の住む青森の街と簡単に比較しどっちが勝っていると決めつける事も無意味だろうが、これまでの蓄積が街の至る所にその影響を投げかけていることについては盛岡はARTが住む人にとって身近な存在であると思う。(直利庵にもさりげなくモダンな版画が掛けられている)
ART的に見習うべき点の多いいい街だ。「隣の芝生」として差し引いてもあるがままにいいところである。

その後は帰るだけ。途中に雫石のイオンへ寄り洋服などを見て歩く。
今頃は青森で「バトミントン部」の第1回目の練習があって、その後の親交会で「焼き肉」になっていることだろう。
こちらの日程とかち合ってしまい残念です。次回からは参加すると心に誓う。バトミントンのラケットも用意しないと。イオンのスポーツ売り場で見てあるくがどれも同じにみえる。2本1組990円のラケットから2万円を越えるものまで。いったい何処がどう違うんでしょう?
ラケットだけではなくシャツやシューズも準備する必要があるな。

帰りの車は快調。かみさんは眠い目をこすって我慢しながら付き合ってくれる。深夜2時を過ぎて帰宅。



ハガキのデザイン、1校目が宅配されていた。Mさん宛にメールで校正を。

by aura-21 | 2005-07-16 12:07 | ART


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