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AURA版画工房 日誌部 「むげたほげ」

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2007年 08月 06日

ねぶた絵 今日も祭の傍観者

午前中にデパートへ。母のお伴でお中元コーナーへ。

同じ店内で開催中の「ねぶた師 北村 隆の30周年記念展」を見る。昨日結果の出たねぶた大賞は北村氏の「聖人 聖徳太子」(青森山田学園)に決まった。昨夕見かけた数少ないねぶたの中でも印象に残るものだった。会場にはねぶた絵(実作のねぶたのためのプランスケッチ)やパーツ(後ろ側の部品など)の絵が並ぶ。

ねぶた絵を見ていると、青森市のねぶたは水平方向に広がる中での造形なのかな…と感じる。比較すると五所川原市の立倭武多は垂直に積み上げる造形。この構造は人体をモチーフとした時にそのデフォルメの手法や解釈で大きく影響を与えている。水平はその屈した時の姿形から奥行きも表現の要素に深く関る。デフォルメの遠近法は首・手・足・アイテムなどの位置関係に影響しているが解剖学などは最初から重要視してはいないものの、グラフィックのようにあるいはコラージュのようにそれらの部位は「ありえない」組み合せで勇猛さを演出している感じ。五所川原は今年のガンダムにみるように既成の造形を祭に持ち込むことで造形よりも話題にポイントを置くことでは現代的と言うべきか。本来の立倭武多(色面の高く垂直に積み上げられた造形は)人体…ヒトガタという点では目立って動的な動きは封じられ、決めのポーズにも過重方向へのバランスを要求されるプロポーション。その高さに視線はゆくが見上げる異様さが街並の中で「非日常的」にドラマを産む仕組みだろうか。
もちろん祭はもともと非日常的なものなのだが、非日常の視覚化として日常の街を場に選んでいるだけにその魅力が大きく増大する。
では弘前のねぷたはどういう感じだろう…などと、いろいろと思ってみたり…。




夕食後に、今夜出そろうねぶたを見ようと浴衣に着替えて出かける。国道をねぶたの行列にほぼ併走していたら同じものしか見られません(笑)。1ケ所に陣取って見ないとだめでしたね。止まる場所を選べないままづっと伴走しちゃった形です。
昨日よりもねぶたの数は見られなかったが、沿道をゆく観客や若者を観察する。しかし警官が多い。祭りには正装以外の若者を入れないように徹底している。あふれたカラスと称される若者達は路地裏を徘徊している。

焼き鳥の「淳晴」へ。カウンターで独り酒。話相手は携帯メール。
しかし、こうしてひとりで飲んでると暗い感じもするなぁ。アルコールが入ってるので自分じゃ楽しい。会話が弾まない相手に気遣って飲むよりは楽だな。ちょっと侘びしい感じもなかなか好きなんだ。
暗い時ほど自分のギリギリの価値観に忠実なんだと思う。

とぼとぼと歩いて帰宅。

by aura-21 | 2007-08-06 23:46


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