2008年 10月 04日

百色百点 盛岡

土曜の朝。早起きして盛岡へ。
11時からの岩手町立石神の丘美術館で今日から開催する百瀬 寿さんの 「百色百点」という企画展の開会式へ。
やはり自分の運転では(八甲田を越え、国道4号線を使って)4時間はかかってしまう。自分ではけっこう急いでいるつもり。ギリギリ11時15分前に到着。
こうした開会式にはどういう方々が来ているのだろう。きょろきょろとして浮いてしまう。見知った顔を見るとついつい近寄ってご挨拶。まずは作家の百瀬さんを見つけご挨拶。
会場前ロビーにも大きな作品がかけられている。その場所に参会者が5・60名。展示会場はまだ扉が閉められその前にテープカットの準備がしてある。
町長代理の方の挨拶。百瀬さんの挨拶。テープカット。

グラデーションを作品手法の中心に据えた作風だが、グラデーションというものも解釈が幅広い。そして滲みも多用されている。両面から見るように中空に吊られた作品もある。
このグラデーションの百瀬作品の特徴が現われる前の20代の銅版画や油彩も展示されていて興味深い。ちょっとした回顧展である。100点に集約しているものの時代時代の表現方法の模索する姿勢というのは、ひとつのところに立ち止まらないで挑戦する勇気だということが振り返る時に見えるものだということを教えられる。

先日青森に来ていた佐藤 達さんも仙台から新幹線で来場していた。
13時から百瀬さんのアーティスト・トークもあったのだが、私は盛岡の彩園子ギャラリーオーナー村井さんとの来月の拙作個展の打合せもあり会場を後にした。
佐藤さんも「盛岡いってみたいなぁ」と私の車に同乗。

昼食に直利庵の山菜キノコそば(温かい)を一緒に食べる。店内混み合っていて普段はわんこ蕎麦を出す座敷のほうへ通されて食事。

15時に彩園子へ伺う約束。
それまでギャラリーla vieへ。仙台の青野文昭さんによる個展「- 各々の来歴、各々の道行」開催中。
夕べ盛岡入りした青野さんも在廊。一昨年に仙台のギャラリー青城で拙作個展に立ち寄っていただいていた。今回の作品、見たかったので嬉しくじっくりと拝見。

「収拾物の断片に基づく自分の仕事は、断片各々がこれまで経てきた道筋に耳を傾け、今後の進むべき方向へ後押ししようとするものである。
文脈や意味は、自分の方ではなく、断片個々の側に内在している。それは大きな物語や歴史の中で作品がつくられるのではなく、個々の作品が自らの時間と根拠を持って自律していこうとすることでもある。」


青野さんの文章である。
断片から全体を再構築する過程でそこにアッサンブラージュやメタモルフォーゼが入り込んで作品展開に広がった意図を加えているように見受けられた。灯油ポリタンクの断片とミカン箱の融合のような造形に、アートの手法そのものの普遍性というのか、決して新たな手法ではなくそれまである手法自体をまた再生し新生させているようにもみえる。そのことが作品の力として生き生きさせているような感想をもたされた。
小さいもので欲しい作品もあった。次回懐具合のよい時に、、と小さく心に決める。

同行の佐藤さんは青野さんとも面識、旧交があった。青野さんも私が佐藤さんと面識あったことがちょっと意外だったようだ。どこでどのように交流関係が築かれているものなのか。私も両者が「昔から知っている」という話を「世間って狭いな」と思いながら伺っていた。


15時、彩園子へ。
彩園子では秋田の作家「馬場 彬展」を開催中。
2つの会場にたくさんの絵画、オブジェが列ぶ。オーナーの村井さんは彼の作品展を開くことが念願だったという。展覧会のDMにも小さく「念願の」と印刷されていた。秋田のご遺族から借り受けてきたそうだ。どの作品もその保存状態はいい。多少色彩が曇ってしまったような部分もあるが、当時の油彩(まだアクリルではない)による抽象(日本の抽象とはなんなのか、西洋とはまた考え方が違うと思うが)作品は現在の目には特殊な時代の現代アートとしてうつる。同行の佐藤さんは幾何学的抽象をされている作家。「抽象」のさまざまに話が広がる。

村井さんと2つの会場の作品を見てから2階の喫茶「一茶寮」へ。
珈琲を頂きながら、私は私の打合せ。だいたい決まっていることばかりで変更もない。もう一度手紙ではなくお顔をみながら確認したかった数点のみ。
案内状は当方で製作することとさせて頂いた。またデザインをmさんにお願いしようと思っている。お世話になります。

花巻の作家 小笠原卓雄さんも丁度一茶寮にお顔をみせた。偶然。
彩園子30周年記念の実行委員長。その末席で拙作展覧会も加えていただくことになった来月の展覧会。頑張ります。まだ(もうすぐなのに)テンション上げれないでいる自分。体調管理が重要だな。生活リズムも、、、、。夜型を変えないと、、ね。
村井さんと小笠原さんに見送られてギャラリー彩園子を後にする。

新幹線で帰る佐藤さんを盛岡駅まで送ってから、ちょっと早めの夕食に駅前の盛楼閣で冷麺。クラムボンに寄って珈琲豆購入。

丁度個展中の田沼栄美さんの展示最終日。田沼さんからもご案内を頂いていた。青色(いろんな青がある)とその上から荒い繊維の密度に違う和紙をかぶせる。透過度の違いで同寸法の四角い作品が列ぶ。
次週からはうえむられいさん。うえむらさんは大学時代の先輩。19時を過ぎるとうえむらさんとミッケさん(同じく先輩)ご両人が揃ってお店にやって来た。
「あれっ 橋本君」と驚かれる。
ミッケさんとカウンターでお喋りしているうちに作品の入換えが終了していた。
「橋本君さぁ、これ1点飾りきれなくて余ったんだけど、あげるよ」
うえむらさんの話し方はふわっと軽い。「作品」をひとつ頂戴することに。およそ10cm角の統一サイズの作品が20数点、壁面をにぎわす。パネルをロクロ上に置いて回転させ1色付けた筆でさっと螺旋を描いた作品、、という感じ。瞬間の水彩の滲みがリトグラフの溶き墨のような粒子、螺旋の筆さばきもサッサッというスピード。

20時も近づく。夜の雨はなさそうだ。夜の国道を走って帰るのに雨はライトの反射がきつくて困るが晴れていて助かる。途中眠気との闘い。コンビニで酢昆布や刺激の強い飴やアイスを買いに2、3回。なんとか眠気から脱出できたか。
0時を過ぎたころに帰着。へとへと、、、。
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by aura-21 | 2008-10-04 23:46 | 展覧会


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