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AURA版画工房 日誌部 「むげたほげ」

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2008年 10月 14日

実験室の二人展 県美コミュニティギャラリー

空間実験室で明日まで開催中の「TREFFEN. WERFEN.」大柳 暁 + 中畑有紀 展へ。
女性2人のドローイング対決と大柳さんのブログでは書いてあったけど、女性同士で一緒にやろうとしているだけで、そこには血で血を洗うような?対決など微塵もなく、むしろいい感じにお互いのリスペクとと来た人に楽しんでもらおうという空気や、両者がお互いを自分の内側を見るように眺めて気付こうとしている。等質も異質もその両方を。
若い(けど、それぞれ経験値を積み上げている)2人での展覧会を自分たちから主体的にやるというのは、やはりそういう目的をしっかり据えているんだろうと、思っていたし、会場にもそういう気配はあった。

作品はあえて別々に分けて展示させ対峙させるということをしないで、お互いの作品をシャッフルしたかのように区別なく並べている展示会場。一瞬、どちらがどちらなのか曖昧にもなったものの、ドローイングのテーマも手法もやはり別々である。
紙の上の線描で作品化している中畑さん。様々な紙やそれ以外の素材を切り貼りすることでドローイングしている大柳さん。中畑さんとは以前に弘前での一緒のグループ展にさんかしたこともあるし、それ以降お互いの展覧会や個展を見ている。線の描写力というか線の持つ勢いとか形を捉える技術がアップしてきたように見える。
私は線描力のアップについて大切でもあるが注意するべきことでもあると考えている。巧くなることが作品の良さに、時として(多くの場合に)繋がらないのではないか、という考え方をしている。何百枚も描いているとどうしても巧くなることはある。そのことで勘違いしないような注意する気持ちが必要だ、と思っている。
大柳さんはいままで「バック」をモチーフに制作していた。そして、そのバックからどんどん自由になってゆくように感じている。一見自由にやっているように見えることの裏で作家がもがいていることもあるし、普段見せない力を抜いているからこそ出し切れる魅力もある。今回はバックはなく、人物やインディアン。何か振り切ろうとしているのかな。

会場の一画には卓球台が置いてある。
私が行った時には他に客もなく、作家も不在の時だったが、2人が在廊していた時にはここで卓球によるラリーが行なわれたんでしょうか。
対戦の痕跡のように、会場の数カ所に白いピンポン球がこぼれたように置かれままでした。




青森県美へ。コミュニティギャラリーでは「若手作家による青函交流美術展」開催中。
県美の前まで行って「休館中」の札に愕然。連休後の火曜日。県美全体がやっていない。あぁ。めげて帰宅。
(職員駐車場にはいつもどおり車がいっぱいあったので、職員の仕事は通常状態のようでした)

by aura-21 | 2008-10-14 13:28 | 展覧会


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