AURA版画工房 日誌部 「むげたほげ」

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2008年 10月 15日

青森県美「若手作家青函交流美術展」 古着

秋晴れ。

午前中は母の指圧の送り迎え。
指圧する場所と我家の中間に皮製品を扱う「アトリエCANOE」がある。もう20年近く使っているメモホルダーのボタンにコンチョ(明治〜大正期の十銭銀貨を加工したもの)を付けてもらう。



午後から青森県美へ。昨日のリベンジ?(笑)
車で家を出て200mも行かないうちに「若手作家による青函交流美術展 アオダテハコ森」にも出展している乗田さんから携帯に電話。
「今家をでてそっちに向かってるところだよ」
あまりにタイムリーにかかってきた電話に一方的に私ばかりが語って電話を切る。
20分ほどで県美到着。強い陽がすこし傾きだした時間帯。

企画展示や常設室に脇目もふらずに通過し、まっすぐコミュニティギャラリーのスペースへ。
「アオダテハコ森」はむろん「はこだて」と「あおもり」をミックスした語。
大きく3つの空間に別れたコミュニティギャラリィー。青森側、函館側が別れての展示。会場当番なのか乗田さんと陶芸の鶴見さんの2人がいる。そこには丁度harappaの奈良岡さんも見に来ていた。

奈良岡さんは花巻の土澤へ行ってきたそうだ。が、今回はアートではなくクラフト&フリーマーケットで週末の三日間の会期。過去の「アート@土澤」はその小さな商店街とその周辺の街並にコンテンポラリーな作品が意外な形で散らばめられて面白かったので、今年のフリマは印象が違ったことだろう。奈良岡さんは土澤が今回始めてで予想していた印象とはさぞ違ったことだろう。

「アオダテハコ森」の作品を拝見する。
鶴見さんのあのキャラクター(作品も本人も)、今回もまたいい感じにマイペース。どうすりゃそういう発想になるのか、人型オカリナ。「鳴らしてみてくれる?」とお願いすると、さっそく持って吹いてくれる。おおぉ〜、音色というよりもこの人型陶器の声だ、うめくような、恨みことでも独りごちているような。「いい、いいねぇ」、、、そういうの好きだよ。音程も調整とれているのではない。その音色、声質に反応することってあるけど、好きな声としての音色をだす陶器の人型人形。
鶴見さんもキャラを作品とは切り話しては捉えきれないものがある。

絵画の乗田さん。モチーフは北斎の富嶽三十六景「遠江山中」だろうか。大きな材木に乗ってノコをひく描写を選び色面構成的に描写したものを4枚展開している。しかし今回のこの空間ではそれにプラスして大きな作品を展示している。実は彼女はこの館のスタッフでもあり館のあらゆる現場的なことに精通している。普段から展示作業の手伝いなどをしていてこの空間の持つ特徴や自分だったらこう使いたいという思いが結実したのではないだろうか。カッティングシートを使って壁一面に直接の描画。4点のタブロー(函館展ではこのタブローだけ展示したそうだ)以外の壁面の作品がちょっと「むふっ」っとさせてくれる。雨である。青い抽象化されたライン。そして床面にはその波紋も小さく出来ている。かわいく きれい。

個人的印象では函館側の展示については「アカデミック」さが作家の発想の自由さに足枷となっているような作品もあり、たぶん基本的な実力に関しては強いながらも、こうしたグループ展ではむしろ「学生気質」からの離脱がまだまだなような印象をもってしまった。
作品の展示に関しても、このホワイト・キューブでは似たり寄ったりの目線での展示になっているようだ。残念な気もする。



この「若手作家による青函交流美術展」が、今後どのように継続・発展をとげるのか期待してはいるが、地方におえる若手作家活動をしている絶対数の少なさ(潜在的にいるとは思うし今後増えていってほしいが)を思うと心配にもなる。大都市圏の専門美術学校がある地域では、当然のことながら年齢に関係なく精力的で才能の豊かな若手の存在を感じるし、そうした作家による次時代を新しく開拓している活動も聞こえてくる。しかし地方においてはそういった「年齢」的なもので参加者を限定する展覧会方式に「若手」を標榜することの「難しさ」を感じざるを得ない。今回の青函展でも青森側は20代で作家を揃えたが、函館側は(作家選考者の判断もあってか)20〜30代までの人選をとって作家を決定したようだ。
地域における世代の解釈もあるだろうが、20代、30代をキャリアーとして見た時の違和感は、まったく無い訳ではない。むしろ今後継続するためには(発展的に)変貌を予定せざるおえないのではないだろうか。年齢制限と現代性の作風傾向の維持も重要な課題だが、何をフィックスするかによって、地域ごとの直面する問題も見え隠れする。




帰路、古着屋へ。
最近はリサイクル古着ばかりに眼が行く私。
ドンドンダウン」へ行って4点ほど購入。派手目なのを敢て選ぶ。
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by aura-21 | 2008-10-15 14:01 | 展覧会


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