<   2004年 01月 ( 22 )   > この月の画像一覧


2004年 01月 23日

佐藤あゆ子さん個展 harappaレクチャー

寒気団がはいり青森も吹雪く。降雪はそんなになくただ地吹雪。やっぱり今年は雪が少ない。


弘前へ。吹雪いてて運転はゆっくり…

田中屋画廊「佐藤あゆ子 連続された記憶から〜存立した素材たちP展」(1/22〜1/27)をみる。佐藤さんは弘前大学 教育学部美術科4年。新設された生涯教育課程芸術文化専攻の1期生としてこの春に卒業する。2002年の三戸町での「キッズアートワールドあおもり」ワークショップ「ミチバタ版画」ではお手伝いしてもらい大変に助かった。その時からの友人である。

今回はその彼女の版画による初個展。
会場には彼女の初めて制作した銅版画から大学版画展に出品した作品、そして今回のための作品などが並んだ。
版画制作過程で出るインクの着いたウエス(ぼろ布)にも彼女は美しさを発見したのだろう。それらを膠で固化し作品化したレリーフ作品も新鮮に映る。そして版画の複数性として同一版を連続する全体像のパーツとして展示してみせた今回の仕事に眼がとまる。
c0156162_2385477.jpg

アンディ・ウォ−ホールの肖像をモチーフにした作品「ウォ−ホール」
c0156162_2394992.jpg

上図のディーテール

同じ版でもインクの色を変えたり刷り込む(いわゆる雁皮刷り的に)紙質や色を変えて変化を付けている。

またコラグラフ作品も同じ版を連続させた展示。
c0156162_2403811.jpg

会場正面の展示作品

版という手法から複数の個々を作るのではなく繰り返す全体に連続させる方法/見せ方は私もやってみたい仕事であったので今回は悔しく嬉しかった。
彼女はポップアート的なコラージュや繰り返しは既に知られた古い方法論だけど…と話していたが、無機質な見え方にならず彼女の感じている手触や質感を大事にした仕上がりになっているように見え好感を持った。
同じ科の卒業生とのグループ展も近く行われるそうだ。そちらには油彩作品を展示するという。また見にいこうと思う。



19時から同じく弘前のNPO法人 harappa の第2回 harappa lecture を聴く。
東京都歴史文化財団の塩田純一氏による「日本のアートと美術館の行方」と題したレクチャー

日本のアート'90年代後半以降の動向を大きく三分割し
1.「他のメディア。サブカルチャーによる侵食」…アートの概念の拡散・枠組みのゆらぎ として建築・ファッション・デザイン・映画・漫画・アニメなどの境界領域との相互侵食ととらえ、村上 隆展(都現代美術館での作品スライド)・三宅一生展を語る。
村上の「ヒロポンちゃん」「ロンサム・カゥボーイ」をイギリスの作家ギャビン・タークの作品「ポップ」を例にして作品に含まれた意味とそのサブカル的背景の話。村上の言う「スーパーフラット」という超平面性・装飾性はPCのスクリーンセィバーのような奥行きのない「平面性」として美術史へ戦略的にも参入している力。

2.「コミュニケーションを主眼とした参加型アート」…形をもたないコミュニケーションとしてマルセル・モース(経済)の理論「贈与による相互交換」を切口に八谷和彦やタイの作家の感動を持ち帰るアート体験として本当に観客がモノを持ち帰る作品展(ギフト・オブ・ホープ展)をスライドで紹介。

3.「アートの存立基盤を問う 絵画・彫刻における探求」…アートの核に向かう姿勢の作家として中村一美・辰野登恵子・舟越 桂などの求心的にアートとは何かを問う作家群

…に別けて最近のアートの流れ/動向を語る。

次に「日本の美術館の行方」として揺らいでいる美術館の危機を最近の「冬の時代」と称される不況下の運営などに触れ話す。
欧米のようなファンド・レージング(資金集め)の機能(セクション)を持たない日本の美術館は予算削減だけでなく収入を上げるという課題を突き付けられる。それは入場者を獲得できる企画…例えば都現代美術館の「スタジオ・ジブリ」展など…による集客万能主義がひいては学芸員不要論にまでつながる。また芦屋市美術館など地方自治法の改正で指定監理者制度の導入は公益法人以外の民間も管理できるようになったが、運営できる民間が見つからない場合には売却か閉鎖に追い込まれる例も出てきた。美術館は何を目指すのかが顧みられなくなった。

最後に……誰のための美術館なのか。
市民が本当に欲したのかが議論されないままに生まれた美術館のでき方。学芸員による研究成果としての展覧会は日本においては難しい…それは文化にはムダがないと本当に良いものが生れ難く、美術館にはそうした「時間」が必要であるということ。
その一例として最近フランスで開催された「抽象の源流」展に触れる。副題は「1800〜1814年」…と題されたこの展覧会は開催までに学芸員によって深く研究されただろう。ゲーテの色彩論・光学論などの物理学的背景や音楽のあり方を美術のモデルとしたことが抽象美術の生まれる経緯につながると結論付けるこの展覧会は多分到底日本の美術館では開催にこぎつけることは不可能のように思える…と。

美術の鑑賞体験はひとりひとりへの密度であり決して入場者数・観客動員数だけで押し計れるものではない。現代作家のメッセージに触れえることが人間としてここに生きる意味を感じさせ、何を未来に繋げていけるかを(近視眼的でなく)取組む姿勢が美術館にも観客にとっても重要ではないのか。市民が支える文化・美術館活動への暖かい視線と支援の重要性を話して閉会。
(上記の要約はあくまで私のメモからのここでの再記述による)


会場に来ていた青森市内在住の友人二人を同乗させて雪路を帰る。
[PR]

by aura-21 | 2004-01-23 02:36 | ART
2004年 01月 21日

お通夜

グラフィック デザイナー村上三千朗さんのお通夜。
妻とすこし早めの会場入り。Nプロ(ARTizan)メンバーやACACスタッフが野呂さん(グランド)総指揮のもとに裏方でお手伝いにまわる。
多くの弔問客。
私は駐車場係で屋外にいたので式の様子を後から聞いた。
佐々木市長の弔辞でずっと抑えていたのに感涙したと高樋さん日沼さん。この二人を「不可能姉妹」(叶姉妹の逆?)と愛称したのは村上さんだったなぁ、、、、。

重ねてご冥福をお祈り申しあげます。





友人のWebサイト「North wind」は盛岡の美術家 長谷川さんのサイト。彼の日記「Voice」を読む。1/18の「こんなにたくさんの萬作品がここにあるわけ」講演会の寸評報告を読む。地元であるから当り前…のように受け取られている事でもやはり裏では尽力されている人たちがいることを再認識させられる。
さて、この青森ではどうか…。今、たくさんの見えない力が水面下で動いている。協調しているのか打ち消し合っているのか。
とにかくも建設的であることは、自分のことのように、心寄せて期待している。
[PR]

by aura-21 | 2004-01-21 23:55
2004年 01月 20日

美術生態

雨と曇りの後、晴間が射し込んだ。
床屋へ行ってさっぱりと。




いつも画材を取り寄せてもらう店で紙を頼むついでに昔話を伺う。

普段は額のことしか話さない店主だがここは先代からの額屋稼業、たくさんの地元作家とのつきあいや作品も幾つか所有している。
個人的に戦後から現在までの青森における美術家の動向で特異なものがあったか、どんなおもしろい作家がいたのか…興味がある。そんなことを尋ねると普段は知らなかった店主の別な顔がみえてくる。作家のすぐ傍で作品を観てきた彼の眼の厳しさや考え方が浮かびあがってくる。
興味深い話に1時間以上も聞き入ってしまった。

私は現代美術と同じくらいに…時にはそれ以上に…過去の地方における作家の動きというものが「美術史から離れ」て「人間」として「美術家という生態」として興味がある。機会があるごとにその過去を知る人たちから「もっとお話を聞かせて欲しい…」と昔話をせがむ子供のような気分で聞いている。

人間臭い話ばかりが飛び出す。そしてそれを語り聞いているこちら側にもその同じ人間臭さのあることに気付く。

生きて、何かを創ろうと苦しみ、うまくいったり、失敗したり、いつも思い半ばに人生は短く終わってしまう…。
[PR]

by aura-21 | 2004-01-20 22:52 | 雑感
2004年 01月 19日

デッドマン

曇天と日中小雨模様。この温かさはなんだ?

朝、恐い夢に驚いて起きる。個展1週間前なのになんの作品の準備もできていない…というものだった。正夢にならなきゃいいが…





かみさんは運動も兼ねて歩いて街まで出かける。
母は隣の伯母さんに付き添って県病へ。
誰もいない家で銅版の作業。腐蝕はまだだ。





18:30からMTG(ARTizan)





ビデオ「Dead man」1995年
ジョニー・ディップ主演、ジム・ジャームッシュ監督
深読みするとどこまでも深遠な…。主人公も他の登場者も生きているのか死んでいるのか…いや、答えはないんだ。
粗筋は単純に西部劇。ラストシーン…小舟は何処へ……?
[PR]

by aura-21 | 2004-01-19 23:26 | 映画・演劇
2004年 01月 18日

画風 年賀

今日も晴れた。

地元 東奥日報金曜日の夕刊にカットを掲載させていただいている。
先日、「画風がなんだか変わったみたいですね…」と、ある人から指摘された。制作にはリズムのようなものがあることは解っている。変わったことが良いことか悪いことかは判らないが、今出来上がっているものに変化が読み取れることは自覚している。
いや、簡単に言えば「最近の絵(カット)は前のような明確さがない」のである。抽象でも切れ味や明確さはある。
制作姿勢をもう一度見つめテンションを取り戻したい。





お年玉付き年賀郵便の番号チェック。
私宛のものにも三枚、切手シートと郵便セットが当った。
[PR]

by aura-21 | 2004-01-18 23:24 | 版画
2004年 01月 17日

村上三千朗氏の訃報

晴れ。

夕刻 村上三千朗氏の訃報が届く。突然のことに言葉を失う。
妻と共に手伝えることもあろうかとご自宅の方へ向かう。
日沼夫妻、高樋さんらも待機中だった。

村上さんはご家族で個展のたびのよく立寄ってくれた。
昨年九月の国際芸術センター青森での「思考眼展」ではグループ展でご一緒させていただいた。
青森のグラフィック・デザイナーの中心的存在であり、青森に限定しない広い視野で仕事をされた巨大な牽引者であった。多くのクリエーターにとってその死は大変に惜しまれる。
1950年生れ。まだまだいっぱいすることがあったのに…。

氏のご冥福を心よりお祈り申しあげます。

お通夜は、21日 18時〜
お葬式は、22日 11時〜
共に珍田メモリアルホール(青森市栄町)
[PR]

by aura-21 | 2004-01-17 13:46
2004年 01月 16日

雪 絵を描く気持ち

ここ数日低気圧の配置から大雪が予報されていたが、記録的豪雪は北海道方面だけに集中し青森は穏やかに(穏やかすぎる)雪は例年になく降らない。なんとも助かる。
が、スキー場などを「雪」を観光資源として売りにしている場所では当てがはずれたのではないだろうか。




自分の絵を描きたい気持ちに逆らわない。方法としてのキャンバスにアクリルや油彩が、水彩が、版画が自分にとっての一番基本的な関係である以上はそこを中心に据えることをぶれさせてはいけない…と自分に言ってみる。
合浦公園の砂浜を歩く。



弘前大学の佐藤あゆ子さんから個展(弘前・田中屋画廊にて)のご案内をいただく。告知に。
[PR]

by aura-21 | 2004-01-16 13:43
2004年 01月 15日

いろいろ

今朝もシバレルね〜〜。

母の通院に運転役。かみさんは昼前から友人と外出。
しばらくぶりにコンビニの弁当でひとり昼食をすませる。



仕事場でインク台のガラスが割れた。不吉の予兆か?…(笑)

三戸町立現代版画研究所の中藤さんより電話。
彼も任期が今年度で終了すると青森を後にするのか。
実家にアトリエを作る計画と聞く。いいなぁ、、




「あおもり草子」(企画集団プリズム刊)より三月のNOVITA(森内ビル)での展示について問い合わせの電話をもらう。詳しい会期や展覧会名称や内容についてを展覧会情報掲載の関係で尋ねられた。まだ詰めていなかった…。アバウトに「3月中旬で…」「版画を中心とした…」と声も小さく曖昧に、、、すみません。



harappa 事務局子さんより第二回harappa lecture のご案内
2004年1月23日(金) 19::00 - 21:00
塩田純一氏(東京都歴史文化財団)による「日本のアートと美術館の行方」と題した講演。入場料 \500で定員50名 会場はharappa 要予約
[PR]

by aura-21 | 2004-01-15 13:38
2004年 01月 14日

活彩

夕べから暴風雪波注意報の青森、今朝は止んでいたが昼前からまた吹き荒れる。

母を指圧に送迎。




県の文化スポーツ振興課より「活彩あおもりイメージアップ大賞」の候補に「N-プロ」あがった旨、事務局より連絡あり。2/8「アピオ青森」が決戦の場。プレゼンで決するか?



午後、すこし吹雪く市街へ。雑貨屋で先日見つけた小さな食器ケースを購入。素敵なデザインの円筒形二段ケース。Kartellというイタリアの会社製。



仕事部屋で制作準備。久しぶりに銅版で作ろうか…


川崎市に住む金 泰錫さん(画家・舞踏家)より電話。今月来青。
[PR]

by aura-21 | 2004-01-14 13:34
2004年 01月 13日

トリエンナーレ

曇り。日中寒気も入らずまた雪の溶けかかる。

母、通院送迎。
かみさんは PC & PS2 に夢中。
私は私でどこへも出かけたくない一日。



神奈川国際版画トリエンナーレは今年も開催があるのだろうか? ネットで検索しても過去のデータ(2001年)しかヒットしない。この年は神奈川に用事があって行っていたが版画トリエンナーレは見なかった。「横浜トリエンナーレ2001」も開催中でそちらは見てきたが、その「横浜…」もあるんだろうか?
文化行政冬の時代…どこも予算に四苦八苦してて事業の継続が難しいと聞く。
[PR]

by aura-21 | 2004-01-13 13:31 | 版画