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AURA版画工房 日誌部 「むげたほげ」

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2003年 04月 30日

画廊の傾向 巨大版画

曇天…昨日とくらべると肌寒いほど。街の桜もすっかり散って新緑が芽を出し緑とピンクのチラチラする配色になってきた。
今日は妻の仕事(期間限定労働)も最終日。頑張って来い!…と送りだし、わたしも「あるてみの」(画廊)へ。今日は平日で寒いし誰も来ないんじゃ〜ないかな〜という予想はすこし当った。
本日のご来場者は四名でした。
上山耕平さま・吉村利美さま、暁子さま、坂本智史さま
ありがとうございました。

最近は銀座の画廊でも美大生や美術家はよほどの展覧会でもないと見て歩かなくなっているようです。展示をしている側も高い画廊代を払って6日間という週サイクルで次々変わる展示作品の波に飲み込まれるよりも、便は多少悪くても郊外にある会場で約1ヶ月会期のペースでゆっくり展示し見てもらう傾向に変わっているそうです。その結果、本当に見たい人が見たい作品を探して行く…という傾向も生まれているようでいいことです。スローライフも定着してきましたしね。
今回の「あるてみの」の展示も会場の不便さに関らず来てくれる人々を思うと、(来た人は)みんな素晴らしいオーディエンスじゃないか!…と、自分勝手に感じてしまいました。





夕方の地元NHKニュースを見ていたら、棟方志功生誕100年記念イベントで「ギネスに挑戦」級の巨大木版画(242枚に分割。縦4.8 × 横13.2 m予定)を市民に彫ってもらい制作するイベントで、その原画を描いた高校生のインタビューを放送していた。私の母校 青森県立青森東高校 美術部の女生徒2人。後輩だと思うとなんだか可愛い…。
しかし「巨大版画」そのものには奇妙な違和感がある。…「ギネス」っていう言葉を持ち出してる点が、「焦点ずれてない?」…と。絵としての内容よりも大きさに頼ろうとしている考え。大きいことが善いことだった時代は終わってる。(逆に小さいことが善いと言っているんじゃなくて)いろんな人の手が加わることで簡単には批判しかねるけど、大きさの問題じゃないってことは押さえてほしい。実際に展示可能な作品にしないと建設的じゃないし…「青森市松原の旧青森市民図書館」…で展示ということらしいけど、狭くてひきがなさそう。
イケテナイ展示にならないでほしいな…
大きさだけに終わらないワークショップになってほしいね。
(版や紙をつなげていって大きくする場合でも「ギネス」の対象になるのだろうか?)

by aura-21 | 2003-04-30 23:11 | ART


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