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AURA版画工房 日誌部 「むげたほげ」

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2011年 01月 27日

青森の不思議 長谷川誠展(弘前)

今日も晴れ渡りました。


昼過ぎ、弘前を目指す。

鳴海要記念陶房館「青森の不思議展」と、田中屋画廊で今日から開催の「長谷川誠展」が目的。

先に「青森の不思議展」へ。会場にいた参加作家の坂本智史さんとしばらくぶりにお話。
現在 坂本さんは県南の方にお住まいなので、鶴田町の梅沢温泉に逗留してこの会場に通っているそうです。彼がこの展覧会の世話人のようです。
参加者9名のうち4名は初めてお名前を知り実作品をみた作家さん達。一人を覗いてみなさんこの青森県に住んでいる方々とか。青森にどういう作家が蠢いているのか、自分もそのうごめきの中に居るわけで、ごくごく自然に同郷という立場が似通った問題意識でもあるかのような視点を(勘違いなのだが)醸し出し、関心を向けさせる。
八戸方面の美術の情報なども伺った。イカノフ以外は私も八戸を中心とした県南方面の美術状況を知らない。青森県は津軽と南部の二項で対立的・分断的に話されることが今も多い(ように言われている)。それが一番近くにあるライバルのように作用すると競争もあり面白いかもしれない。しかし競争にはならないのだ。風土のその微妙な差から産まれるものをお互いが尊重したり批評しあうことの方に意義があるだろう。

さて、坂本さんはこのグループを恒例化したり組織化する気はない、と話す。それは組織にすると「内と外」の関係や所属しているという意味みたいなものが出来ることを避けたい気持ちや、そんなことには関心がむかないからだろうか。
作家はその風土に生きている。だからこそそこから産まれる何かを少しでも作品に昇華することを願っているかもしれない。風土と共にあることから眼を背けずにいい悪いその両方の影響を、実は私も密かに自分に期待している。

「青森の不思議 展」は1月30日まで。



田中屋画廊、「長谷川 誠展 触覚の森」会場。
長谷川 誠さんは盛岡市在住の作家。大学時代からの長い付き合いの友人でもある。
彼は弘前での個展は初めてという。盛岡や東京での個展は何度も経験した彼だが、新しい土地で作品を見てもらうというのは緊張と期待から体力と精神力を酷使するだろう。私もそういう時には胃が痛くなる。
会場では初日の軽い飲み会中。でもノンアルコール。花巻から菅沼 緑さんも駆けつけて今夜は3人。
その後から陶芸の鶴見さんも立寄ってくれて無理矢理にノンアルコールビールを手渡す。
ジェッソとモデリングペーストを施した画面。そこを鉄筆や小型グラインダーで引っ掻くように森や樹木という自然の風景を刻してゆく。描くというか彫り込んだ浅い陰影の向こうに森が刻まれる。

18時で画廊の終わる時間が来た。3人でもう少し、と私の車で「ゆぱんき」へ。
珈琲の飲みながらもう少し弘前の夜。緑さんはこれからまた車で花巻まで帰るそうだ。
どうぞお気をつけて。

20時も近くなって散会。

長谷川 誠展は2月1日まで。

by aura-21 | 2011-01-27 21:31 | 展覧会


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