AURA版画工房 日誌部 「むげたほげ」

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2007年 09月 30日

雨の東京ぶらぶら

雨の東京。結構降ってる。
傘をさすのがいやでアウトドア−な携帯のレインコートを持参。しかし…蒸れる…。

久しぶりに中央線で西荻窪まで。西荻の「ブリキ星」というギャラリーで青森の陶芸作家 安藤郁子さんが個展。もちろん本人はいないが青森での展示が少ない作家なので見に行く。西荻も久しぶりだ。阿佐ヶ谷に住んでいた時にはここら辺まで自転車で廻るテリトリーだった。

ブリキ星は通りからすぐに見える。新しいが三和土がある小振りな空間。すこし高くなって奥に板の間があり、その右側がもう少し高くなって3畳ほどの畳が敷かれている。店主の方が畳の上で膝を抱えて座っている。むこうも無口、私も不必要なことは言わない。じっと作品を見てまわる。お茶を出していただいた。お礼を言って畳の縁に腰かけお茶を戴く。

安藤さんの陶のオブジェは大きな耳の生えたような形。台座に付いていないと自立しないアンバランスな構造。その不均衡に佇む姿に静寂と緊張感が漂う作品だと思う。もちろん陶という素材の持つマチエールも手伝っている。でも、このブリキ星の画廊空間に高低を付けての展示は全体でインスタレーションのような空間との関連性とか目線からくる位置関係の何かを(陶である器とは違った意味として狙って)演出して置かれているのだろうか。オブジェでも作品の素材からどうしてもイメージされる掌的内宇宙で充実してしまうことと、こうして会場空間に意味を持たせたように配置することがいま一つ折り合っていないようにも見えてしまう。好きな造形で好きな質感だからこそ、すべて同一に並べてもいいのではないか…そうしないこだわった部分は一度本人に聞いて確かめてみたいことのひとつ。
20分ほど(雨宿りもかねて)ゆっくり作品をみる。

まだ降りしきる西荻、せっかく来たので「この近辺に他に見どころはないだろうか」と安藤さんの携帯に電話。(携帯もこういう時に便利。かかってくる方には唐突で迷惑かもしれないけど)数軒のお店を教えてもらう。

ギャラリーみずのそら」へ。ちょっと路地を入った住宅街の画廊&喫茶。店の名のとおり小さな四角い水辺空間のあるお店。
ギャラリーには井上陽子さんという作家のアッサンブラージュ作品が並んでいる。出来たての画廊。みずみずしい。作品も空間も。
奥のテーブルに腰かけ珈琲を頼む。この雨では他にお客さんもまだいない時間で、オーナーの小峰恵子さんが話しかけてくれる。青森から来たことや明日から銀座でグループ展なことを話すと拙作にも興味を持ってくれた。作品の載ったポストカードと名刺をお渡しする。「ご都合がよければ明日 銀座の方にもお運びください」と手描きで展覧会の情報を書いてお渡しする。(DMを持っていなかったことが残念でした)
その後、梅田香奈さん(ガラス)と小柳和子さん(新潟からおみえだった)というジュエリー作家お二人がお店に来て、オーナーさんが「ご一緒にスープとパンでもいかがですか」と誘われ同席しお話が出来た。偶然に入った場所だったのにいろんな方々と知り合えました。

お店を辞して西荻窪の駅に向かう。途中骨董と陶芸の店「魯山」へ。ここも安藤さんの電話で教えてもらった店。
しばらく店内で器を見ているうちにどうしても欲しくなり酒杯をひとつ買う。骨董ではなく現代作家の器。
骨董(昭和頃?)のガラスのコップにも欲しいのがあったが、旅の始まりで数を買うにはちょっと勇気が要る。残念だがそれは諦めて駅へ向かう。
雨はまだやまない。ますます降りが強くなっているようにも感じる。傘を持たずにアウトドアな携帯レインコートを持参。出したり仕舞ったり。

新宿へ。世界堂を見る。版画の道具でもみようと思ったが教材用の道具が主で専門家用はない。
「文房堂に行けばよかった」…と後悔。本当に今回は行きたい場所・寄りたい店・食いたいもの、その全部に見放された徘徊行動。

そして六本木へ。新国立美術館でも行こうと思いながら地理不案内…。結局は元防衛庁の跡地に出来た「東京ミッドタウン」へ、場違いに迷いこんだ。なかには幾つかの美術館も入っている…サントリー美術館で開館記念展「BIONBO -屏風 日本の美-」を見る…止めておけばよかった…閉館間際で見終わるともう17時半を廻っている。六本木の美術館は遅くまでやっていると(どこで見聞きしたのかそんな勘違い…今日は日曜だし)、携帯で伊東さんに新国立美術館の場所を確認し歩き出す。向かう道のむこうから大勢の人波がこちらがわに押し寄せてくる。私はその人波に逆らって逆走している。波の源流は新国立美術館だった。閉館でお客を吐き出している。守衛の規制でゲートの中へはもう入れない。夜の新国立美術館の外観をデジカメに撮ってその場を離れる。
もう一度「東京ミッドタウン」をうろうろしてたらもう入れない館内のガラス越しに見覚えのある作品のかかった空間、、、あぁ、百瀬さんの作品だぁ。すごい仕事してるんだなぁ

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[2008年正月に百瀬さんから頂いた年賀状の写真より]

時々の雨。…そうだ阿佐ヶ谷へ行こう。
メルトモの方がカフェ・フラスコという喫茶店で明日から二人展と聞く。
20時くらいからその展示搬入と聞いていた。実はまだ面識がない。阿佐ヶ谷は昔住んでいたテリトリー。会えなくても周囲の変貌を見て確かめたかった。しかし…その店の場所がワカラナイ。雨の中、携帯のレインコートを羽織りJR阿佐ヶ谷駅から青梅街道までの間を3往復。はて!?
腹が減ってきた。その喫茶店で食べようと思っていたが見つけられない。阿佐ヶ谷南のアーケードのかかったパールセンター商店街を食べ物屋を探して歩く。ミートソースパスタの専門店「ミート屋」を発見。下調べした訳でもない。カウンターだけの店で数人の客が待っている。ひとりで入るには丁度いいか…並ぶ。大盛りを頼む。丼に盛られたパスタにミートソースをからめて食べる。うまいねぇ。

もう一度 ケヤキ通りを歩くと狭い路地を10m程入った場所にその「カフェ・フラスコ」を発見、てっきり通りに面してある店と思っていたので見つけられなかったンダわ。お店は既に閉店。ガラス越しに店の中が見える。おうおう女性二名がこちらがわに背を向けて展示作業中。奥の店主らしき人がこちらを見る…雨の中レインコートを着てじっと店内を覗く不審なヒゲヅラ男を警戒する眼でチラ見している。が、展示作業中の女性は気づかない。面識もないので私も入っていけず、2分くらい中の様子を外から見て名乗らずに駅へ向かう。やれやれ…シャイである。

終日の雨で身も心もすっかり湿り気を帯びました…で、9月が終わる…。
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by aura-21 | 2007-09-30 00:35 | ART


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