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AURA版画工房 日誌部 「むげたほげ」

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2006年 10月 05日

AtoZに行ってきました

天気は秋晴れの方か。母の通院を送り迎えしたその後に弘前へ向かう。

頼んでいた活版での名刺、出来ていたので奈良印刷まで。印刷代よりも持ち込んだ紙の方が高いでした。
早めの昼食を新寺町「會」にて蕎麦。昨日夕方のニュ−スで見た最勝院の曼珠沙華は花がだいぶ枯れてきている

AtoZへ。
観るのには丁度いいくらいの観客数、混みもせず閑散ともせず。
部屋のずみずみまでひとつひとつを散策し調査するように見て歩く。だんだんと奈良美智の絵の面白さが判ってきたような(たぶん勘違い?)感覚。ラフっぽいカリグラフィーはまだなんともポジティブな感想が湧いてこないし、少女がひとり佇む奈良氏独自の画面には数点にしか「おっ!」という感慨は湧かないのだけれども。小品であっさりと絵具で描いてある作品に興味がわいてきた。そこらへんから奈良美智の作品というものに近付けるかな。モチーフは同じでも画面上の構成の狙いがはっきり見えるしかなり成功している風に見える。若い人(それも美術教育云々の影響下にない人々)に多くの支持者を持つと言われているし実際にこの活況は現実なのだが、その事が実質の作品内容に足を踏み入れることを躊躇させていたり色眼鏡になっていたことは自分でも先入観だと知っていたつもりだ。今回初めて作品で「いいねぇ」と思えるものと出会えた感じがした。
青森県美に展示されている奈良作品よりもこちらの方が質が上というか鮮度があったように見えるのだが…それは断定しないでおこう。

しかしあの小屋の数と質は半端ではない。ひとつひとつがよく出来てて結果的に素敵な夜の街並になっている。
軽く迷い込めるような世界。横浜ラーメン博物館のような郷愁も漂う?…というか、同じ「時代」の空気をどこかに持ち込みたかったのでは?という意味で「昭和時代」の郷愁が匂う。小さな小屋や路地のせいか? もちろんAtoZの方が海外(それもアジアンな)の街並的様相も漂い、ノスタルジーだけではなく「今現代にある懐かしきもの」なのだろう。
吉井酒造倉庫の2階の黒く広がる海のイメージのする空間が素敵によかった。絵を観るというよりも完全に絵の中に入る感じはディズニーランド的といえばそれまでだが、ディズニーランドのような説明の出来る押し付けられた世界ではなく、見る側が考えこめる(勝手に物語を作りこめる)隙のある世界であることで「美術」なんだと思った。

喫茶部でコーヒー。
その味はさておき奈良キャラのついたマグカップでたっぷり飲めるのがいい。
このマグ欲しいな…でも買わずに帰宅。疲れた。帰りの道はやたらと眠かった。



前々回(最初のナラヒロ展)の時と比べるとスタッフの応対も自然で慣れてきたのか必要以上に客に寄ってはこない。三回目ということもスタッフの接客スキルのアップに繋がったのか、たまたま今日のスタッフ構成メンバーのよさだったのか。これは先日終了した青森県立美術館のシャガール展でのボランティアスタッフによるまとわり付くようなベタベタした接客よりも俄然好印象。わたしは静かに美術を楽しみ鑑賞したいだけなのだ。県美の接客スキルも回を重ねることで今後どんどんよくなってもらいたい。同じくらいに観客のマナーも良識程度には成長してほしい(良識がどこらへんにあるのか解らないけども)

帰宅するとその県美からご招待状が母に届いていた。昨日届いたアラーキーの「青森ノ顔 縄文ノ顔」写真集でモデルとして参加された人や家族には写真展示室に関して無料でご招待いただけるそうだ。(招待状の封筒持参)こりゃ行かないと、だな。
「縄文と現代」展の前売券は明日6日まで売られている。

by aura-21 | 2006-10-05 21:38 | ART


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