2005年 05月 12日
駅前まで、買物をする母たちの運転手。 買物中、私はそのビルの階上にある図書館で本とCDを借りる。 真北を指さない方位磁石。この街からは磁石のNは海側を指していなければならない。オイルに封じ込められた小さな羅針盤を指で弾く。しかし海側を指そうとはしない。 こうして私は道に迷うのか。昨日信じていたものが今日も信じるに足るものなのだろうか。間違いに気付かずに枝別れした袋小路へと誰のせいでもなく迷い込む。狂ったものを信じたせいなら自身の責任だろう。 何が誤差を産みだしたのか誰も知らないままに船は目印のない洋上を目的地めざす。静かな夜の時には黙考沈思し、何が違うのかをさぐるべきだろう。夜はそうすることのためにある。酔いつぶれて間違いを正しいことと信じ込むためにあるのではない。正しいことを間違ったことのように悔いる時でもない。揺れ動くことを内省する静かな夜の海ならば天上の星を見上げる。もうひとつの方位の手がかりが美しく拡がっている。
by aura-21
| 2005-05-12 23:50
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