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AURA版画工房 日誌部 「むげたほげ」

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2004年 10月 07日

抜け出して板画を見る 制作

まだ眠そうなかみさんを仕事に送る。
母の病院へ送り迎え。で、大体 昼近くなる。



仕事場で版画。アルミ板を切ってひっかく。

途中に抜け出して棟方志功記念館へ。
「倭画 - 筆が踊る」肉筆画を中心にした展示を見る。
「丸紋百花譜」離れてみると丸い扇面のようだ。もっとも抽象的にさえ見える。絵具は日本画の岩絵具だろうか? セザンヌの油絵でも完成直後の油の濡れて乾いていない状態は今見ているものとは違うものがそこにはあっただろう…とすると、棟方の倭画も描きあげて筆を置いた瞬間の紙の上でまだ水の濡れて絵具が動いている時のことを想像するとなんだか感動、見えないものがそのときには在った…。もうなくなってもその痕跡はここにある。水溶性の絵具の乾ききることで変わる印象は大きい。今見ても荒ぶる筆の勢い。

それがこの世に在ってくれることの嬉しさというものがある。「これだ、あれだ」ではなく、それぞれに在ってくれたことに心動かされる。美しさとか愛おしさとかいつまでも傍で見つめていたい感慨とか感無量とか。小さい感動の連続。

帰ってからまた作業をする。ミニアチュール7点を作る。
今作っている版画に関して。「被膜」という言葉がよぎる。視線を包み隠すと同時にむこう側から滲ませ透かす薄い膜、その絵に与える効果について。
面的拡がりのなかで極めて浅い奥行き、見え隠れするポタポタ…

今週中に岩手県美のWSリーフレットに使えそうな作品を完成させ送ること。



かみさん今日も練習。これから1日おきにあるそうだ。




「ふ」という文字がヤジロベエのような左右でバランスを取合っている形に見える。

by aura-21 | 2004-10-07 01:37 | 版画


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